医龍 第7話のあらすじ

 循環器外科医で現在はアルコール中毒、医局で当直中ですらポケットビンが手放せない状態の医師、松平幸太朗(佐藤二朗)。そんな松平のことを「スーパードクター」と呼ぶ少女、高見香奈(川島海荷)と、その母親、紀枝(高橋ひとみ)が北洋病院を訪ねて来た。実は松平は数年前、母から子への生体肝移植を成功させていた。高橋ひとみと川島海荷はそのときの患者とドナーだったのだ。
 現在は逆に食道癌を患ってしまった紀枝は、最初、明真大学病院に入院していたのだが、以前の生体肝移植により、肝臓の半分を切除した高橋ひとみは、食道ガンとともに肝機能の著しい低下が見られたため、計画されていた手術は中断。手術による事故を避けるため野口賢雄(岸部一徳)が北洋に転院させたらしい。

 一方、北洋では、入院してきた紀枝に対して医師たちは早急な手術を求めるが、松平は放射線治療と投薬という保存的な処置で様子をみようと、手術を避ける。 明真では野口が片岡一美(内田有紀)と会っていた。野口は、朝田が着任してから少なからず上がる北洋の人気が面白くない。片岡は、野口の不満を取り除こうと、鬼頭笙子(夏木マリ)を一流マスコミに取り上げさせ、明真の名を高めようとする。

 北洋の医局カンファレンスでは、朝田が紀枝の早急な手術の必要性を訴えるが、そこに酔っ払った松平が入ってきて朝田たちに絡む。

 松平は以前いた病院での手術ミスにより、病院を首になったという話になっているが、実は松平は論文の改ざんにより首に追いやられたのだった。元々優秀な外科医だった松平は、教授にも気に入られ、いずれは助教授、教授の席も約束される立場だったが、それゆえのプレッシャーにより医学論文での臨床数や成功事例数の水増し改ざんを行ってしまったのだった。その不祥事が明るみに出ると同時に、松平は敗戦処理専門の外科医師となってしまった。

 敗戦処理とは、手術を行っても病気が完治する見込みのない患者の手術を行うこと。そんな自分の力ではどうしようもない患者の臨終に立ち会うことを繰り返させられるうちに、精神的にも打ちのめされ、アルコールの手放せないカラダになってしまったのだ。

 今のお母さんには放射線治療が最善の治療方法、自分を完全に信頼している母子に対して、ウソを繰り返す松平。そういったある日、高橋ひとみが大量吐血してしまう。食道ガンが、食道と隣接する大動脈を食いちぎったのだ。

 朝田や外山は心臓外科。松平が自分の患者をオペするために手術室に現れることを信じて、オペの前準備に当たる術野の確保を急ぐ朝田と外山。しかし、この患者に必要な分離肺換気の処理ができる設備がなかった。通常の送換気管では分離肺換気はできない。手術は無理だとあきらめかけた一同の前に、麻酔医の荒瀬(阿部サダヲ)が現れた。患者に仮があるという荒瀬は、北洋病院にある道具だけで分離肺換気を行い始めた。

 一方、何年もオペを行っていないことから完全に自信を喪失していた松平は、手術が気になりつつも医局でグラスに酒を注ぐ。しかし、飲めない松平。やはり医師として、何かを捨てきれない松平が見つめたのは、患者の子供が書いた、松平の似顔絵だった。そして、おもむろに手術室に向かう松平。

 循環器科と心臓外科の高度なコンビネーションが求められる手術だったが、元々は優秀な外科医の集まり。阿部サダヲの麻酔技術も手伝い、手術は順調に完了するはずだった。しかし、終了直前に肝臓にがん細胞が発見される。重複癌(ちょうふくがん)が肝臓を犯していたのだ。タダでさえ、生体肝移植で小さくなってしまっている肝臓。不用意に重複ガンを切除すれば患者の命はない・・・その難しい手術を松平は成し遂げる。外科医としての完全復帰の瞬間だった。

 一方で、明真の投げ出した患者を次々と救うことで、結果的に明真に泥を塗る北洋を切りにかかる野口。内田有紀との提携の話を白紙に戻し、他の提携先との可能性を探りつつあった。また、野口のやり方にキレた北洋の善田院長は、明真病院を潰すと、野口に宣戦布告を行う。

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